Written by Asami chan

元・内部監査女は見た!|フリーランスという名の「業務委託搾取」のリアル

WORK


こんにちは、
今回は、私が実際に体験した、業務委託搾取問題w
元・内部監査の視点でまとめてみようと思います。

私はもともと、大手企業で内部監査の仕事をしていました。
契約書を読み込んだり、労働実態を見て業務委託管理体制の是正を提言したり、
「それ、実質的に業務請負じゃないですか?」って冷静に突っ込む側でした(笑)

でも、いざフリーランス的な働き方になってみると……
柔軟な働き方と引き換えに、おかしなことは現場で頻発していることに気が付きます(笑)
そこから学んだ “フリーランスとして自分を守る目線” を、お届けします✨

正社員にはしませんけど、正社員並みの成果はお願いねという謎ミッション委託

まず洗礼を受けたのが、私が退職してすぐ受けたベンチャーSaaS系の営業案件

営業職は経歴上は初挑戦。
いわば「新卒ではないけど、即戦力としてはやや肩身が狭いポジション」での参入でした。

「まずは業務委託で3ヶ月。その後、成績次第で正社員登用も視野に入れてます」ってやつです。

──これってつまり、
「いつか付き合うかもしれないし、最初はライトに会おうよ」ってやつね(笑)

こちらもキャッシュフローに課題を抱えていたので、
自由に即働ける環境に魅力を感じて参加したら……
普通に火傷しました(涙)

📄 契約書にはこう書いてありました。

  • 契約形態:業務委託(準委任)

  • 業務内容:営業業務全般

  • 時給:〇〇円

うん、めちゃくちゃシンプル。
でも実際に始まると……

「MRR〇〇円以上いきたいですね(チラッ)」
「正社員登用も、成果次第ではもちろん視野に入れてます(チラッ)」
「◯◯さんは今月5件受注しててすごく良いです(チラッ)」

っていう、チラ見せプレッシャー芸がすごーいww
契約書から読み取れるのは、営業商談の“業務代行”レベルなのにね……。

🤷‍♀️ 成果を出せば文句は言われない。でも出なければ契約終了をチラつかせてくるスタイル。

ベンチャー企業で成果主義なのは納得。
でも、成果が出るか出ないかで“業務委託の管理体制”が変わるってどうなの?

成果主義なら成果報酬で契約すればいいし、
時給なら成果は努力義務。働いた時間ベースで請求できるのが筋じゃないの?

とはいえ、数十人でまわすベンチャー、
業務委託の稼働を管理する仕組みなんてない!(エンジニアとか成果が明確なら話は別だけど)

杜撰な管理体制のせいで「管理放置」になり、
ある時点で「成果が出てないから働きが見えない」という謎ロジックの上、減給を迫られる被害を受けました。

最終的には、半年で1000万の売上を立てたので成果では十分に貢献したと思うんですが、
コミュニケーション不和が生まれてお互い気分よく働けませんでした。

じゃあ、どうすればよかったの?を考えてみた

この経験から私が学んだのは、
フリーランスとしてお仕事をいただく上でのゴールって、
「成果を単に出して対価を頂くこと」じゃなくて、「気持ちよく継続していただくこと」なんだなって超当たり前なんだけど痛感しました。

つまり、相手と “Win-Winで手を取り合って続けられる関係性”をどう築けるか? がめちゃくちゃ大事。

自分を守るためにやるべき3つのこと

① 「何をもって対価が発生する仕事と見なされるか」を初期に明文化する

「営業全般」ってほんと幅広くてグレー。

  • 商談だけ?

  • リード獲得も?

  • 提案資料づくり?

  • 顧客対応?

  • 空き時間にテレアポまで?

どの業務が報酬対象か?
何を達成すれば期待に応えたことになるか?

できれば契約書に書いてほしいけど、難しければSlackやNotionにメモ残すだけでも全然違います。

② 「成果主義ですか?時間管理ですか?」を最初に聞く

これ、超大事。

時給契約なら、働いた時間に対して報酬が発生するのが基本。
「数字で評価されるなら、成果報酬契約にしてください」と、堂々と言ってOK。

ふわっとした「期待」に縛られて、「働いてるのに報酬も信頼もつかない」っていう地獄ループにはまらないために。

管理体制がない現場なら、自分で稼働報告書や簡単な週報を出すのも防衛策になります◎

③ 「定期的にすり合わせしよう」という文化を自分からつくる

Slack文化あるあるですが、「発信してない=何もしてない」って見なされがち。

だからこそ、

  • 月1の振り返りMTGを自分から提案する

  • 週の進捗や気づきをまとめて報告する

  • Slackで「今週の動き」「困ってること」などを発信する

業務の“見える化”は、自分の信頼を守るためでもあります。

冷静に振り返ると、相手も悪気はなかった

実は、当時の営業マネージャーさんは全然悪い人じゃなくて、
むしろ熱意のある優秀なリーダーでした。

ただ、スタートアップ特有のスピード感と成果志向の中で、
「一緒に戦う仲間」を求めていたんだと思います。

でも私は、「契約通り業務委託として関わってるのに…」とモヤモヤ。
相手は相手で、「正社員並みに動いてほしいのに…」とストレス。

契約内容と期待値のすり合わせを、最初に対等にやっておくべきだった。心からそう思いました。

フリーランスは「成果」より「関係性」で選ばれる

この経験でいちばんの学びだったのは、

フリーランスが継続して仕事をもらえるかどうかは、
実は“成果”よりも“関係性”で決まる、ということ。

もちろん成果は大事。
でもそれ以上に見られているのは、

  • どんな姿勢で取り組んでたか?

  • チームにどう関わっていたか?

  • 信頼できる人だったか?

業種によりけりな部分もあるかもですが、スキルがあっても、関係性がなければ続かない。
多少不慣れでも、「この人とまた一緒にやりたい」って思ってもらえることの方が大事。

Asami Tips✨業務委託であっても、対等な関係性をつくるのは自分次第

つい「お仕事をいただく側」になりがちだけど、
業務委託はあくまで対等な契約関係。

だからこそ、

  • 最初に「期待と契約内容」のすり合わせをして、

  • 継続したいと思ってもらえる関係性を築くこと

これを受け身じゃなく、自分からつくる姿勢が大事なんだと実感しました~